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1973年に熊本で創刊された暗河(KURAGO)のセットです。創刊号から27号まで(3号欠)。暗河の会/葦書房当時水俣病闘争の拠点になった「ガリガリ」店主松浦豊敏、渡辺京二、石牟礼道子の3氏による編集。当時の時代感が反映されている。古本として経年劣化ありますが通読に支障ありません。暗河について1973年秋号(10月1日付)として「暗河(くらごう)」という雑誌が創刊されている。この雑誌は、当時、水俣病闘争の拠点となった熊本市の「カリガリ」店主・松浦豊敏と、闘争の思想的指導者・渡辺京二、そして水俣病患者たちの心の声を初めて言葉として表現した石牟礼道子の3人が中心となって刊行された。時代は高度経済成長期から安定期へ向かい、何事も東京が文化の中心、地方は東京に顔を向けて物事を考えよ、といった空気が全国各地を覆っていたのではないか。そしてその空気は、50年経った今も基本的には変わっていないように思う。1973年当時、東京人が「日本」と言ったとき、その意識の中に北海道、東北、九州、沖縄は含まれていないのではないか、と鋭い洞察を示した人がいた。島尾敏雄である。だから「ニッポン」と言わずに「ヤポネシア」(島尾敏雄の造語)と言うべきではないかと提言している。視野を広げて深く視よ、ということだろう。東京も含めた各地には、その地方独自の文化があり、それを自信をもって発信していけばよい。他の地方にさきがけて、そのことを熊本に腰をすえて発信しつづけた雑誌がこの「暗河」である。
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1973年に熊本で創刊された暗河(KURAGO)のセットです。
創刊号から27号まで(3号欠)。
暗河の会/葦書房
当時水俣病闘争の拠点になった「ガリガリ」店主松浦豊敏、渡辺京二、石牟礼道子の3氏による編集。当時の時代感が反映されている。
古本として経年劣化ありますが通読に支障ありません。
暗河について
1973年秋号(10月1日付)として「暗河(くらごう)」という雑誌が創刊されている。この雑誌は、当時、水俣病闘争の拠点となった熊本市の「カリガリ」店主・松浦豊敏と、闘争の思想的指導者・渡辺京二、そして水俣病患者たちの心の声を初めて言葉として表現した石牟礼道子の3人が中心となって刊行された。時代は高度経済成長期から安定期へ向かい、何事も東京が文化の中心、地方は東京に顔を向けて物事を考えよ、といった空気が全国各地を覆っていたのではないか。そしてその空気は、50年経った今も基本的には変わっていないように思う。
1973年当時、東京人が「日本」と言ったとき、その意識の中に北海道、東北、九州、沖縄は含まれていないのではないか、と鋭い洞察を示した人がいた。島尾敏雄である。だから「ニッポン」と言わずに「ヤポネシア」(島尾敏雄の造語)と言うべきではないかと提言している。視野を広げて深く視よ、ということだろう。東京も含めた各地には、その地方独自の文化があり、それを自信をもって発信していけばよい。他の地方にさきがけて、そのことを熊本に腰をすえて発信しつづけた雑誌がこの「暗河」である。
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